なんとなく思いついたのでやった

「この新人、アリシアどのの差配であったな」

「いかにも」

「血迷われたか」

「何と?」

「もたもたどじっこに舟を漕ぐことはできぬ 地球生まれには海を見ることすらできぬ! ならばこの両手袋(ペア)……
このような水先案内人(ウンディーネ)と呼ぶに値せぬ見せ物にてARIAカンパニーを汚したとあればいよいよもってグランマに申し開き出来ぬ破目に陥り申す」

「否(いな)!」

「…」

「見られい アリア社長
「不屈の精神を持った舟漕ぎ(ゴンドリエーレ)にあっては自己(おのれ)に与えられた過酷な運命(さだめ)こそかえってその若い闘魂(たましい)を揺さぶり ついには…」


――それはおよそ一切の
水先案内人(ウンディーネ)に
聞いた事も見た事もない
奇怪な構えであった――


もたもたどじっこの櫂は舟を漕ぐことが出来るのか?
地球生まれの櫂は海に触れることが出来るのか?


出来る


出来るのだ




AQUA Special Navigation“無明逆漕ぎ”




「すばらしいわ灯里ちゃん! ……でも、ちょっと言いにくいんだけど……漕ぐ方向逆よ」


反省してない。またやる。