本当に久しぶりに

ドラゴンボールをちょっと読み返した。
しかし、今読み返すとリアルで読んでた時代には気付かなかったことが色々理解できて面白い。
その一例がかの有名な(以下一応ネタバレに配慮)

戦闘力たったの5か……ゴミめ

である。
これはそこら辺の農夫をスカウターで計測したラディッツの台詞なのだが、今見ると全ての文節に様々な情報が付加されている素晴らしい一文である。
最初の文節で「戦闘力」という新単語を定義し
「たったの5」という言葉で「一般的な地球人が戦闘力5である」という基準を示し
「たったの〜〜ゴミめ」という言葉で「5という数字が極めて低い値であること」と「この新登場キャラが圧倒的な強者であること」を暗に示している。
しかも「これだけのことに気付かなくても、なんとなく内容が入ってくる」ようになっている*1
いくら絵の補強があるとは言え、これだけの情報をこんな短文に込められるとは素晴らしいとしか言いようがない。
今更言うのもなんだが、すごい時代に生まれたものだ。

*1:実際ジャンプで読んだ時の僕は何の疑問も抱かなかった。「戦闘力」なる謎単語が何の前触れもなくいきなり出てきたにも関わらずだ。