メイジのある現代社会その1

まず、「近代になって突然メイジが表舞台に出現した」という設定なら
X−MEN*1』という偉大な先例が存在するので、とりあえず考察は後回しにする。
というわけで初めに「有史以来メイジが公然と存在する近代世界」というものを想定し「そんな世界が成立するのか」「成立するとして、それはどんな世界か」「その世界で物語を作るとしたらどんなものが面白そうか」を考えてみよう。


まず「メイジが存在できる条件」として「魔法の獲得・維持・運用が個人の努力で可能」である必要がある。
近代兵器は「開発する技術チーム」「工場で働く工員」「工場を建築する建設会社の人」などなど、多くの人間の上に成り立っている。
そしてそれらの運用にもインフラや兵站など多数の組織的なバックアップが不可欠だ。
だから幾ら強力な近代兵器があったとしても、それが「魔法」たりえることはない。
だが「念ずるだけでRPG−7が虚空から手元に沸いて出てくる」くらいお手軽なら話は別だろう。


そして、前述の条件と両立させるのは難しそうだが「メイジがかなり希少な存在である」必要もある。
極端な話だが、全ての人間が「デコピンでビルを破壊でき、核爆発を無視できるくらい頑丈」ならそれはもはや魔法ではない。
我々地球人が「デコピンで立ててあるマッチ棒を倒し、そよ風を無視できるくらい頑丈」と言っているようなものだ。
少なくとも「警察や軍隊などの一般的な構成員は非メイジ」でなければメイジの定義に反する。


他にもいろいろありそうだが、とりあえず「メイジの存在条件」としてはこんなものでいいだろう。

*1:うろ覚えだが、地方警官隊程度なら余裕で撃退できる奴がいたはず。流石に米軍を一人で片付けられるほどのミュータントはいなかったと思うが